屋根の種類

住宅用化粧スレートとは、セメントに繊維材料などを混合して工場生産された材料です。メーカーごとに製法が違いますが、大きな特徴としては粘土瓦よりも軽いということが挙げられます。

近年、粘土瓦より低価格で住宅の外観の影響もあり、薄型軽量で施工が容易なことからも普及してきましたが、屋根材全体のシェアでは粘土瓦よりは少ないという統計が出ています。

住宅用化粧スレートの中でのシェアではKMEW（クボタ松下電工外装）が圧倒的に多く出荷しています。商品のグレードも幅広く、製造工程・製造技術からも他社をリードしているように感じます。

また、住宅用化粧スレートはKMEWの商品名のカラーベストという商品名を取って、一般的な総称としてカラーベストと呼ばれているケースもあります。

粘土瓦とは粘土を主原料として焼成して製造される瓦のことです。陶器瓦と呼ばれることもあります。屋根材としては日本で一番多く使用されています。

特徴としては住宅用化粧スレートより、重く厚みがあるので重厚感はありますが、その分価格は割高になります。

釉薬瓦

　　　　　　

釉薬瓦とは成形した瓦に見た目や耐水性を良くするために、釉薬というガラス質の皮膜をつくって焼きあげた瓦のことです。釉薬は陶器などを焼きあげる時にも使用されます。

日本では粘土瓦の中でも一番よく利用されています。特徴としては釉薬で皮膜をつくっているので耐久性が高いことがあげられます。

いぶし瓦

　　　　　　

いぶし瓦とは瓦を焼き上げる時に見た目や耐水性を良くするために燻して表面に炭素の皮膜を形成している瓦です。色は銀色のような色に仕上がります。

日本古来の建物や純和風の建物などによく利用されています。

無釉瓦

無釉瓦とは釉薬を使用せずに、焼き上げた瓦です。無釉瓦には素焼き瓦、練り込み瓦、窯変瓦があります。素焼き瓦は粘土の生地そのままの色を出して焼き上げた瓦です。練り込み瓦は生地に粘土以外の物質をまぜて焼き上げた瓦です。窯変瓦は窯の中の環境を変えながら生地の発色を微妙に変化させ焼き上げた瓦です。

セメント瓦とはセメントを主原料として成形、表面処理をしてつくられた瓦です。メーカーごとに製法に違いがありますが、近年は高機能な商品も開発されています。

特徴としては衝撃に強いということと材料の寸法精度が高いことが挙げられます。

　　　　　　

アスファルトシングルとはアスファルト系の基材に着色砂で着色された屋根材のことです。アメリカでは住宅の屋根の約８０％程度に使用されている材料です。

特徴としては材料が軽いということと柔らかいので曲面の屋根などにも施工が出来るということが挙げられます。

金属製の屋根は素材や形状、製法も実に多くの種類があります。特徴としては軽いので施工がしやすいということと燃えにくいということが挙げられます。長尺の寸法の材料があるので、大型物件などにはよく利用されます。

また、昔から神社仏閣などにもよく利用されています。勾配の緩い屋根形状にも利用できる工法があるのも特徴の一つです。