コーキングとは

コーキングとは

コーキング施工例

コーキングとは部材間の隙間(目地)に充填するゴム状の材料のことをいいます。世間全般ではシーリングという名称が一般的になりつつあるようですが、業界内の日常ではコーキングと呼ばれていることの方が多いように感じます。

部材間の隙間に充填することにより、主に建物の防水性、気密性、美観性を高める目的で使用されます。形状があらかじめ定まっている定型タイプ又はガスケットと呼ばれるものと、形状があらかじめ定まっておらず、目地に詰めた後にしばらくしてからゴム状に変化する不定形タイプとがあります。この不定形タイプのものを一般にシーリング材(コーキング材)と呼んでいます。

材料は1成分形と2成分形に分かれており、材質も多くの種類があります。充填する箇所や材質に適した材料を選択して施工する必要があります。

下記に材質ごとの特徴などを記載しますが、1成分形と2成分形の違いや同一成分形での違いまでは考慮しておりませんのであらかじめご了承ください。

変成シリコーン系

変性シリコーン系のシーリング材は比較的幅広く使用できる材料です。日本では一番出荷量の多い材料です。主にサイディングやパネル材料の目地やサッシ、建具まわり等によく使用されています。

特徴としましては、耐候性、肉やせ、汚れ、塗料の付着などに相対的に優れていることが挙げられますが、ガラスまわりには使用できません。また、変性シリコーン系のシーリング材の上に増し打ちする場合は、ポリサルファイド系、ポリウレタン系、アクリルウレタン系は使用できないので注意が必要です。

接着に関してはプライマーに依存する傾向が大きいので、通常は一旦カットして新たにプライマーをしっかり施工してから打ち直すケースがほとんどです。

シリコーン系

シリコーン系のシーリング材は耐久性・耐候性・耐熱性の非常に高い材料ですが、使用するにあたって注意が必要な材料です。主にガラスまわりや屋根、水まわり等によく使用されています。

特徴としましては、比較的安価で耐久性、耐光接着性は高いのですが、汚れやすいことが挙げられます。また、塗料が付着しないので、上から塗装をかける可能性のある箇所には使用しない方がいい材料です。そして、シリコーン系のシーリング材の上に増し打ちする場合は、シリコーン系以外のシーリング材は使用できないので注意が必要です。

また、水をはじきやすいので水のかかる場所にはよく利用されますが、コンクリートや石、銅、亜鉛などには不向きな材料です。

ポリサルファイド系

ポリサルファイド系のシーリング材はパネルや笠木、タイル目地などによく使用される材料です。変性シリコーン系と用途が似ていますが、多少違いがあります。

特徴としましては、ほこりなどは付着しにくいのですが、表面仕上げを軟化、変色させることがあるということと、動きの大きい箇所には使用できないことが挙げられます。ですから、上から塗装をする場合には不向きな材料です。

ポリサルファイド系のシーリング材の上に増し打ちする場合は、シリコーン系(低モジュラス)、変成シリコーン系、ポリサルファイド系、ウレタン系、アクリル系の材料が使用可能です。

ウレタン系

ウレタン系のシーリング材は、ポリウレタンを主成分としたポリウレタン系とポリウレタンの一部をアクリルで置き換え、より耐久性を高めたアクリルウレタン系があります。ALCパネルや押出成形セメント板などによく使用されます。

特徴としましては、塗料の付着性が良いことやポリウレタン系の場合、紫外線での劣化が早いことが挙げられます。ですから、上から塗装をする場合によく使用されます。

ウレタン系のシーリング材の上に増し打ちする場合は、シリコーン系(低モジュラス)、変成シリコーン系、ポリサルファイド系、ウレタン系の材料が使用可能です。

アクリル系

アクリル系のシーリング材は、シーリング材料の中で一番安い材料です。ALCのパネル間の目地によく使用されています。他の用途ではほとんど使用されていません。

特徴としましては、塗装する必要があるということと、肉やせしやすいことが挙げられます。ただし塗料の付着性はよく、水性ですので接着面が濡れていても施工可能な材料です。

アクリル系のシーリング材の上に増し打ちする場合は、変成シリコーン系、ポリサルファイド系、ウレタン系、アクリル系の材料が使用可能です。

日曜大工(DIY)でされる場合はご注意を

上記のようにシーリング材には様々な特徴があり、ケースごとに使用材料を選定して行う必要があります。ホームセンターでも販売していますので、一般の方も使用するケースがあると思いますが使用の際は注意してください。

弊社では、コーキング切れの補修や補修をお手伝いするための各種無料サービスをご提供しておりますので、お気軽にご利用くださいませ。